コード構成音一覧で基本和音を確認|仕組みから実践まで身につく!

コード構成音一覧で基本和音を確認|仕組みから実践まで身につく!
コード構成音一覧で基本和音を確認|仕組みから実践まで身につく!
音楽理論・スケール

コードネームを見ても、どの音を弾けばよいのかすぐに思い出せない、メジャーとマイナーの違いはわかるもののセブンスやディミニッシュになると混乱する、という悩みは楽器初心者だけでなく作曲を始めた人にもよくあります。

コードの構成音は名称ごとに丸暗記することもできますが、ルートから何度の音を重ねるかという共通ルールを理解すれば、初めて見るコードでも自分で音を導き出せるようになり、ピアノやギターのフォームを忘れたときにも落ち着いて対応できます。

本記事では、メジャー、マイナー、セブンス、メジャーセブンス、マイナーセブンス、ディミニッシュ、オーギュメント、サスフォーなど、演奏や作曲で使われやすいコードの構成音を一覧で整理し、コードネームの読み方や音程の数え方も順番に説明します。

さらに、CからBまでをルートにした具体的な構成音、キーの中でコードが作られる仕組み、転回形や省略音の考え方、ピアノやギターで覚える際のコツまで扱うため、一覧を眺めるだけで終わらず実際の演奏へ結び付けられます。

すべてを一度に暗記する必要はなく、最初はメジャーとマイナーを基準にして一音ずつ変化を確認し、よく弾く曲のコードから反復することで、構成音を目と耳の両方で身につけることが大切です。

コード構成音一覧で基本和音を確認

コードの種類が多く見えるのは、それぞれが無関係な音の組み合わせだからではなく、基準となるルートに対して3度、5度、7度などの音を加えたり変化させたりするためです。

Cをルートにすれば、ルートはド、3度はミの周辺、5度はソの周辺、7度はシの周辺に位置するため、まずCコードで各種類の違いを確認すると全体像をつかみやすくなります。

ここではポピュラー音楽で目にする機会が多いコードを中心に、度数、Cをルートにした構成音、響きの特徴、使うときの注意点を整理します。

メジャーコード

メジャーコードはルート、長3度、完全5度で構成される基本的な三和音で、Cメジャーならド、ミ、ソを重ね、コードネームは品質を示す記号を付けずにCとだけ書くのが一般的です。

ルートから数えた半音数では0、4、7となり、隣り合う構成音の間隔で見るとルートから長3度までが4半音、長3度から完全5度までが3半音になるため、鍵盤上でも規則的に導き出せます。

コード 度数 構成音
C 1・3・5 ド・ミ・ソ
D 1・3・5 レ・ファ♯・ラ
E 1・3・5 ミ・ソ♯・シ
F 1・3・5 ファ・ラ・ド
G 1・3・5 ソ・シ・レ
A 1・3・5 ラ・ド♯・ミ
B 1・3・5 シ・レ♯・ファ♯

明るい、安定している、開放的と表現されることが多い響きですが、実際の印象はテンポ、音域、楽器、前後のコードによって変わるため、メジャーコードなら必ず明るい曲になると決めつけないことが重要です。

最初に覚える際はC、F、Gだけを暗記するより、任意のルートから4半音上と7半音上を探す練習を行うと、♯や♭を含むコードにも応用でき、移調したときにも構成音を見失いにくくなります。

マイナーコード

マイナーコードはルート、短3度、完全5度で作られる三和音で、Cマイナーならド、ミ♭、ソとなり、メジャーコードの3度だけを半音下げた形として覚えると違いが明確になります。

コードネームではルートの右側に小文字のmを付けてCm、Dm、Emのように表記し、大文字のMはメジャーセブンスを示す場合があるため、大文字と小文字を見落とさないことが大切です。

  • Cm:ド・ミ♭・ソ
  • Dm:レ・ファ・ラ
  • Em:ミ・ソ・シ
  • Fm:ファ・ラ♭・ド
  • Gm:ソ・シ♭・レ
  • Am:ラ・ド・ミ
  • Bm:シ・レ・ファ♯

短3度を含むことで落ち着きや陰影を感じやすい響きになりますが、マイナーコードだけで暗い印象が決まるわけではなく、メジャーキーの中でも柔らかさや切なさを加えるコードとして頻繁に使われます。

メジャーからマイナーへ変える練習では、ルートと5度を固定したまま3度だけを半音下げて弾き比べると、コードの性格を決める3度の役割を耳で理解しやすくなります。

ディミニッシュコード

ディミニッシュコードはルート、短3度、減5度で構成される三和音で、Cdimならド、ミ♭、ソ♭となり、マイナーコードの5度をさらに半音下げた形として整理できます。

構成音を半音数で見ると0、3、6となり、各音の間が短3度ずつ並ぶため対称性の強い響きが生まれ、安定した着地点というより次のコードへ進みたくなる緊張感を作る用途に向いています。

CメジャーキーではB、D、Fで作るBdimが自然に現れ、BからC、DからE、FからEのような半音進行を含められるため、主和音のCへ解決する直前に置くと滑らかな流れを作れます。

楽譜やコード譜ではdim、°など複数の表記が使われますが、dimが三和音を示すのかdim7を省略して示しているのかは譜面やジャンルによって異なることがあるため、旋律やベース音も確認して判断します。

ギターでは押さえ方だけを暗記すると同じ形の移動として覚えられる一方、どの音が減5度なのかわからなくなりやすいため、少なくともルート、短3度、減5度の位置は指板上で確認しておくと応用が利きます。

オーギュメントコード

オーギュメントコードはルート、長3度、増5度から成る三和音で、Caugならド、ミ、ソ♯となり、メジャーコードの5度を半音上げた形として考えられます。

半音数では0、4、8となり、構成音が長3度ずつ等間隔に並ぶため、Caug、Eaug、G♯augは異名同音を整理すると同じ鍵盤を共有しやすく、少ない形から複数のコードを把握できます。

響きには浮遊感や先へ進もうとする性質があり、CからCaug、Fへ進むように5度の音をソ、ソ♯、ラと半音ずつ上昇させると、内声の動きが明確なコード進行を作れます。

表記にはaug、+、♯5などが使われ、CaugとC(♯5)は基本的に同じ構成音を示しますが、周囲のコードや旋律によってその音を増5度として扱う理由が異なる場合があります。

オーギュメントを単独の特殊コードとして丸暗記するより、メジャーコードの完全5度が半音上がったものと理解すれば、別のルートでも構成音をすぐ計算でき、作曲時の経過的な和音としても使いやすくなります。

サスコード

サスコードはメジャーやマイナーの性格を決める3度を別の音へ置き換えた三和音で、Csus4はド、ファ、ソ、Csus2はド、レ、ソから構成されます。

susはsuspendedの略として使われ、3度を4度へ引き上げたsus4は4度から3度へ戻りたがる感覚を作りやすく、Csus4からCへ進めばファがミへ半音下がる解決をはっきり感じられます。

sus2はルート、長2度、完全5度となり、長3度も短3度も含まないためメジャーかマイナーかを限定しにくく、開放的で透明感のある伴奏やギターのアルペジオで活用されます。

ただし、ポピュラー音楽のコード譜で単にCsusと書かれている場合はCsus4を指すことが多いものの、表記者の意図が必ず同じとは限らないため、音源やメロディーを聴いて確認するのが確実です。

サスコードを使いすぎると3度による調性の輪郭が弱くなる場合があるため、解決先を用意する、別パートで3度を補う、あえて曖昧さを残すなど、曲の目的に合わせて扱いを変えます。

シックスとアドナインス

シックスコードはメジャーまたはマイナーの三和音へ6度を加えた四和音で、C6はド、ミ、ソ、ラ、Cm6はド、ミ♭、ソ、ラから構成され、柔らかく余韻のある響きを作れます。

C6の構成音はAm7のラ、ド、ミ、ソと同じ音集合になるため、最低音、旋律、前後の進行によってC6として聞こえる場合とAm7として聞こえる場合があり、コード名は構成音だけでは決まらないことがあります。

add9は三和音へ9度を加えたコードで、Cadd9ならド、ミ、ソ、レとなり、7度を含むC9とは構造が異なるため、addの有無を読み飛ばすと意図しない響きになります。

2度と9度は音名としては同じでも、コード理論では三和音の上に積み重ねる付加音を9度と呼ぶことが多く、実際の演奏では音域を広げてルート付近のレではなく高いレを置くと濁りを避けやすくなります。

シックスやアドナインスは基本三和音の機能を大きく変えずに色彩を加えやすいため、普通のメジャーコードでは単調に感じる場面で試し、旋律と付加音が半音で衝突しないかを確認して使います。

セブンスコード

一般にコードネームへ7だけを付けたセブンスコードは、ルート、長3度、完全5度、短7度で構成されるドミナントセブンスを指し、C7ならド、ミ、ソ、シ♭となります。

メジャー三和音に短7度を加えた組み合わせには、長3度と短7度の間に減5度の音程が含まれ、この緊張が次のコードへ進もうとする強い方向感を生みます。

G7からCへ進む場合、G7のシはCのドへ半音上がり、ファはCのミへ半音下がるため、二つの音が反対方向へ解決し、終止感のある進行として認識されやすくなります。

C7はCメジャーキーの主和音に自然に含まれるコードではなく、Fへ進むためのドミナントとして使われることが多いため、ルートがCだからCキーの安定したコードだと考えないよう注意が必要です。

四和音は三和音へ6度や7度を加えたものとして整理できるため、基本的な表記を確認したい場合はギター・マガジンの四和音解説も参考になります。

メジャーセブンスコード

メジャーセブンスコードはルート、長3度、完全5度、長7度で構成され、CM7ならド、ミ、ソ、シとなり、メジャー三和音の明るさに繊細な緊張や広がりを加えます。

表記にはCM7、Cmaj7、C△7などがあり、C7とは7度の高さが半音異なるため、Mやmaj、△を見落とすとシとシ♭を取り違えてしまいます。

長7度はルートの半音下に位置する音なので、低い音域でルートと近接させると強い濁りを感じることがあり、ピアノでは長7度を上声に置く、ギターではルートから離れた弦で鳴らすなどの工夫が有効です。

CM7からFM7のように同じ種類のコードを動かすと滑らかで落ち着いた印象を作りやすい一方、旋律が高いドを鳴らしている場面でコード内のシを強調すると半音が衝突するため、ボイシングの調整が必要です。

メジャーセブンスはおしゃれなコードとして紹介されがちですが、付ければ必ず洗練されるわけではなく、曲が求める素朴さや力強さを弱めることもあるため、通常のメジャーコードと弾き比べて選びます。

マイナーセブンス系コード

マイナーセブンスコードはルート、短3度、完全5度、短7度で構成され、Cm7ならド、ミ♭、ソ、シ♭となり、マイナー三和音よりも角が取れた柔らかな響きを持ちます。

マイナーセブンスフラットファイブはルート、短3度、減5度、短7度で、Cm7(♭5)ならド、ミ♭、ソ♭、シ♭となり、ハーフディミニッシュやøの記号で表される場合もあります。

ディミニッシュセブンスはルート、短3度、減5度、減7度で作られ、Cdim7では理論上ド、ミ♭、ソ♭、シのダブルフラットとなりますが、鍵盤上では最後の音をラとして捉えると位置を確認しやすくなります。

Cm7(♭5)とCdim7は最初の三音が共通し、7度だけがシ♭とラで異なるため、コードネームの末尾を見ずに同じ形だと思い込むと、進行の緊張感や解決先が変わってしまいます。

マイナーセブンス系は種類が似ているので、Cm7を基準に5度を下げればCm7(♭5)、さらに7度を半音下げればCdim7になるという変化の順番で覚えると混乱を減らせます。

コードネームから構成音を読み取る方法

コード構成音一覧を活用するには、個別の音名を探すだけでなく、コードネームがルート、コードの種類、付加音、変化音、ベース音という情報をどのように示しているかを理解する必要があります。

長いコードネームも左から順番に分解すると意味が見えやすく、最初の英字で基準音を確定し、その後のm、7、sus、add、♭5などを反映すれば、多くのコードは自力で組み立てられます。

表記にはジャンルや出版社による違いがありますが、音程の構造が理解できていれば、記号が少し変わっても構成音を確認しながら対応できます。

ルートを最初に確定する

コードネームの先頭にあるC、D、E、F、G、A、Bはルートを表し、日本語のド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シに対応するため、まず基準となる音を正確に読み取ります。

英字の直後に♯や♭が付く場合はルート自体が変化し、C♯はド♯、E♭はミ♭となりますが、Cのコードへ♯の音を追加するという意味ではありません。

英語音名 日本語 固定ド
C
D
E
F ファ
G
A
B

ルートはコードの基準音ですが、転回形では必ずしも最低音になるとは限らず、右手でミ、ソ、ドと弾いてもベースがドを担当し、和音の働きがCであればCコードとして扱えます。

コードネームの基礎表記や長三和音と短三和音の違いはヤマハのコードネーム解説にも整理されているため、五線譜上の位置と一緒に確認すると理解が深まります。

末尾の記号を順番に読む

ルートの後ろに付くm、dim、aug、susなどは三和音部分の性格を示し、7、M7、6、add9などは三和音へ加える音を示すため、前から順番に意味を適用します。

Cm7ならCをルートにマイナー三和音を作って短7度を加え、CM7ならCメジャー三和音へ長7度を加えるというように、似た表記でもmとMの位置や大きさが異なります。

  • m:3度を半音下げる
  • dim:3度と5度を下げる
  • aug:5度を半音上げる
  • sus4:3度を4度へ置換する
  • 7:短7度を加える
  • M7:長7度を加える
  • add9:9度を追加する

CmM7のようにmとM7が続くコードは、三和音がマイナーで7度がメジャーという意味になり、ド、ミ♭、ソ、シを鳴らすため、記号を一つのまとまりとして曖昧に覚えないことが重要です。

複雑なコードを見た際は、最初からすべての音を同時に探すのではなく、三和音を作り、7度を加え、テンションや変化音を反映する手順に分けるとミスを減らせます。

分数コードとテンションを見分ける

C/Eのようにスラッシュを挟んで二つの音名が書かれる分数コードは、左側がコード全体、右側がベースで鳴らす音を示し、C/EならCコードをミの低音で演奏します。

Cの構成音はド、ミ、ソのままなので、分数コードになったから新しい音が追加されるわけではなく、最低音を変えることでベースラインを滑らかにしたり、響きの重心を変えたりします。

C9、C11、C13などのテンションコードは、基本的にはセブンスコードへ9度、11度、13度を重ねたものとして考え、Cadd9のようにaddが付くコードとは7度の有無が異なります。

C7(♭9)の括弧内は9度を半音下げる指示であり、ルートをC♭へ変える意味ではないため、ルートに付く変化記号とテンションに付く変化記号を区別します。

実際のアンサンブルではテンションコードの全構成音を一人で鳴らす必要はなく、ベースがルートを担当し、ギターやピアノが3度、7度、テンションを選ぶなど、役割を分けることで濁りを抑えられます。

ルート別の主要コードを一覧で整理

コードの種類を度数で理解した後は、CからBまでの自然音をルートにした具体的な構成音を確認すると、楽譜やコード譜を見たときの反応が速くなります。

ここでは特に使用頻度の高いメジャー、マイナー、セブンス、メジャーセブンス、マイナーセブンスを中心に整理し、♯や♭の位置を比較しやすくします。

異名同音には複数の書き方がありますが、以下では各コードの度数関係が読み取りやすい綴りを基本とし、演奏時には鍵盤やフレット上で同じ高さになる音も補助的に利用します。

C・D・Eの構成音

C、D、Eは初心者向けの曲やギターコードで触れる機会が多く、Cは変化記号のない基準として、DとEは長3度に♯が必要なコードとして比較すると覚えやすくなります。

Dメジャーではレから長3度上のファ♯、Eメジャーではミから長3度上のソ♯を使い、マイナーに変えると3度がそれぞれファ、ソへ半音下がります。

コード 構成音
C ド・ミ・ソ
Cm ド・ミ♭・ソ
C7 ド・ミ・ソ・シ♭
CM7 ド・ミ・ソ・シ
Cm7 ド・ミ♭・ソ・シ♭
D レ・ファ♯・ラ
Dm レ・ファ・ラ
D7 レ・ファ♯・ラ・ド
DM7 レ・ファ♯・ラ・ド♯
Dm7 レ・ファ・ラ・ド
E ミ・ソ♯・シ
Em ミ・ソ・シ
E7 ミ・ソ♯・シ・レ
EM7 ミ・ソ♯・シ・レ♯
Em7 ミ・ソ・シ・レ

C7とCM7はシ♭とシ、D7とDM7はドとド♯、E7とEM7はレとレ♯が異なるため、セブンスとメジャーセブンスの違いはルートの半音下か全音下かで確認できます。

コードを練習するときは縦に一つずつ覚えるだけでなく、C、Cm、C7、CM7、Cm7の順に弾いて構成音の変化を確認すると、共通音を残しながら必要な音だけを動かす感覚が身につきます。

F・Gの構成音

FとGはCメジャーキーの主要三和音としてCと一緒に使われることが多く、Fはファ、ラ、ド、Gはソ、シ、レという変化記号のない構成音になります。

Fをマイナーにするとラがラ♭へ下がり、Gをマイナーにするとシがシ♭へ下がるため、メジャーとマイナーの差を一音の移動として確認できます。

  • F:ファ・ラ・ド
  • Fm:ファ・ラ♭・ド
  • F7:ファ・ラ・ド・ミ♭
  • FM7:ファ・ラ・ド・ミ
  • Fm7:ファ・ラ♭・ド・ミ♭
  • G:ソ・シ・レ
  • Gm:ソ・シ♭・レ
  • G7:ソ・シ・レ・ファ
  • GM7:ソ・シ・レ・ファ♯
  • Gm7:ソ・シ♭・レ・ファ

G7はCへ進むドミナントとして非常によく使われ、シがドへ、ファがミへ進む動きを含むため、構成音を弾くだけでなく各音が次のコードでどこへ移るかを追うと機能を理解できます。

F7にはミ♭が含まれるためCメジャーキーから外れた響きになりますが、B♭へ進むドミナントやブルース的な色彩として使われることがあり、キー外の音があるだけで誤りとは限りません。

ギターではFが難しいコードとして扱われやすいものの、構成音は三種類だけなので、六本すべての弦を鳴らせなくてもファ、ラ、ドが適切に含まれていれば簡略形として成立します。

A・Bの構成音

AとBのメジャーコードでは長3度と完全5度に♯が現れ、Aはラ、ド♯、ミ、Bはシ、レ♯、ファ♯から構成されます。

AmはCメジャーキーの平行短調に当たるAマイナーの主和音で、ラ、ド、ミという白鍵だけで弾けるため、Cと共通する音が多く、初心者にも比較しやすいコードです。

コード 構成音
A ラ・ド♯・ミ
Am ラ・ド・ミ
A7 ラ・ド♯・ミ・ソ
AM7 ラ・ド♯・ミ・ソ♯
Am7 ラ・ド・ミ・ソ
B シ・レ♯・ファ♯
Bm シ・レ・ファ♯
B7 シ・レ♯・ファ♯・ラ
BM7 シ・レ♯・ファ♯・ラ♯
Bm7 シ・レ・ファ♯・ラ

EキーではB7がEへ進む主要なドミナントとなり、B7のレ♯がEのミへ半音上がり、ラがEのソ♯へ半音下がることで強い解決感を作ります。

Bコードはギターでバレーコードになることが多いため難しく感じられますが、シ、レ♯、ファ♯という三音の配置を把握すれば、高音弦だけを使った省略形や別ポジションへ置き換えられます。

キーの中でコードが作られる仕組み

コード構成音を単独で覚えるだけでは、なぜ曲の中で特定のコードが選ばれるのか、どのコードへ進むと自然なのかまでは判断しにくいため、キーの音階からコードが作られる仕組みも確認する必要があります。

ダイアトニックコードは一つの音階に含まれる音を一音おきに重ねて作られ、各コードの構成音を調べることで、キー内の音だけで成立するコードと外部から借りてきたコードを区別できます。

ただし、ダイアトニックコードは守らなければならない規則ではなく、曲の基準となる地図として利用し、必要に応じてセカンダリードミナントや借用和音を加える考え方が実践的です。

ダイアトニックコード

Cメジャースケールはド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シで構成され、それぞれの音をルートにして一音おきに三つ重ねると、C、Dm、Em、F、G、Am、Bdimという七つの三和音ができます。

四和音にするとCM7、Dm7、Em7、FM7、G7、Am7、Bm7(♭5)となり、メジャーセブンス、マイナーセブンス、ドミナントセブンス、ハーフディミニッシュがキーの中に自然に現れます。

度数 三和音 四和音 構成音
C CM7 ド・ミ・ソ・シ
Dm Dm7 レ・ファ・ラ・ド
Em Em7 ミ・ソ・シ・レ
F FM7 ファ・ラ・ド・ミ
G G7 ソ・シ・レ・ファ
Am Am7 ラ・ド・ミ・ソ
Bdim Bm7(♭5) シ・レ・ファ・ラ

メジャーキーを別の音へ移してもコードの種類が並ぶ順番は基本的に同じなので、全コードを個別に暗記するより、メジャー、マイナー、マイナー、メジャー、メジャー、マイナー、ディミニッシュという型を覚えると移調に対応できます。

実際の楽曲では三和音と四和音が混在するため、キーがCだから必ずCM7を使うわけではなく、旋律、ジャンル、求める密度に合わせてCとCM7を選びます。

コードの機能

キー内のコードは、落ち着きを作るトニック、展開や広がりを作るサブドミナント、トニックへ進もうとするドミナントという三つの機能に大きく分類できます。

CメジャーキーではCが代表的なトニック、Fが代表的なサブドミナント、G7が代表的なドミナントとなり、C、F、G7、Cと進めるだけでも出発、展開、緊張、解決という流れを作れます。

  • トニック:C・Am・Em
  • サブドミナント:F・Dm
  • ドミナント:G7・Bdim

同じ機能に分類されるコードは共通音を持つことが多く、Cの代わりにAmを使う、Fの代わりにDmを使うなどの代理が可能ですが、構成音とベースが変わるため印象まで完全に同じにはなりません。

コード進行に迷ったときは名称の珍しさを追うより、現在のコードが安定、展開、緊張のどの役割を担っているかを考えると、次に置く候補を絞りやすくなります。

キー外コードの扱い

ダイアトニックコード以外の音を含むコードはノンダイアトニックコードと呼ばれますが、キー外の構成音があることは間違いではなく、進行に方向感や色彩を加える一般的な方法です。

CメジャーキーでA7を使うとド♯が現れますが、A7をDmへ進むドミナントとして考えれば、ド♯がレへ半音上昇する動きを作るセカンダリードミナントとして説明できます。

FmをCメジャーキーで使う場合、通常のFに含まれるラがラ♭へ下がり、FmからCへ進むとラ♭がソへ半音下がるため、借用和音らしい切なさや陰影を加えられます。

キー外コードを使う際は名称だけで選ぶのではなく、変化した構成音が前のコードからどのように動き、次のコードのどの音へ解決するかを確認すると、唐突さを抑えられます。

理論上の名称を特定できない場面でも、共通音を残す、各声部を半音か全音で動かす、旋律の重要音と衝突させないという基本を守れば、耳に自然な進行を組み立てられます。

楽器演奏と作曲に活用するコツ

構成音を理解する目的は一覧を暗記することではなく、楽器上で押さえ方を選び、伴奏を編成し、メロディーに合うコードを判断できるようになることです。

同じコードでも音の順番、音域、重複させる音、省略する音によって響きは大きく変わるため、基本形を覚えた後は転回形やボイシングを試す必要があります。

ピアノ、ギター、DTMでは構成音の配置方法が異なりますが、ルート、3度、5度、7度の役割を見失わなければ、楽器が変わっても同じ理論を応用できます。

ピアノで覚える

ピアノは一つの鍵盤が一つの音に対応するため、コード構成音の位置関係を視覚的に確認しやすく、音程を学びながらコードを覚える用途に向いています。

最初は右手でルート、3度、5度を順番に押さえ、メジャーからマイナーへ3度だけを下げ、ディミニッシュへ5度も下げ、オーギュメントへ5度を上げる練習をすると違いが明確になります。

練習段階 弾く内容 確認する点
基本 CからBのメジャー 長3度と完全5度
変化 メジャーとマイナー 3度の半音移動
四和音 7・M7・m7 7度の高さ
転回 第1転回・第2転回 共通音と近い動き
実践 曲のコード進行 前後の声部進行

左手でルート、右手で3度、5度、7度を弾く形にするとコードの役割を把握しやすく、低音域で多くの音を密集させることによる濁りも避けられます。

転回形を練習するときは毎回ルート位置へ戻るのではなく、現在のコードから最も近い構成音を選び、手の移動を小さくすると、実際の伴奏で滑らかなボイシングを作れます。

ギターで覚える

ギターは同じ高さの音を複数の弦とフレットで出せるため、コードフォームだけを覚えると構成音の位置が見えにくい一方、形を平行移動して別のルートへ応用しやすい楽器です。

まず押さえているフォームの中からルートを探し、次に3度と5度を確認すると、メジャーをマイナーへ変えるときにどの指を一つ下げればよいかを理論的に判断できます。

  • ルートの位置を最初に確認する
  • 3度でメジャーとマイナーを判別する
  • 7度を加えて四和音へ広げる
  • 重複する5度を省略して弾きやすくする
  • 開放弦が構成音に含まれるか確かめる

六本の弦をすべて鳴らす必要はなく、バンドでベースがルートを弾いている場合はルートや5度を省き、3度と7度を中心にした小さなフォームでもコードの性格を伝えられます。

カポタストを使うとフォーム名と実際に鳴っているコードが異なるため、移調後のルートを確認し、作曲や他パートとの共有では実音のコードネームを伝えることが重要です。

押さえ方を忘れた際に構成音からフォームを再構築できるようになると、難しいコードを簡略化したり、メロディーを最高音に置いたりする選択肢が増えます。

作曲とDTMで使う

作曲ではコード名を先に並べる方法だけでなく、ベースラインやメロディーに合う構成音を集め、結果として適切なコードネームを付ける方法も利用できます。

メロディーの長く伸びる音や強拍の音がコード構成音に含まれると安定しやすく、含まれない場合でも経過音、刺繍音、テンションとして自然に処理できれば、必ずコードを変更する必要はありません。

DTMでコードを打ち込む際は全パートへ同じ構成音を重複させすぎると密度が高くなり、特に低音域で濁りやすいため、ベース、鍵盤、ギター、パッドの音域と担当音を分けます。

コード進行が単調に感じるときは種類を複雑にする前に、転回形でベース以外の声部を滑らかにする、共通音を維持する、最高音に旋律的な動きを作るといった配置の改善を試します。

一覧を利用して候補を探した後は必ず実際の音を再生し、旋律との衝突、低音の濁り、次のコードへのつながりを耳で確かめることで、理論上正しいだけではない実用的な選択ができます。

構成音の仕組みを理解してコードを使いこなそう

まとめ
まとめ

コード構成音を覚える際は、膨大なコードネームを一つずつ暗記するのではなく、ルート、3度、5度を持つ基本三和音を出発点にし、必要に応じて7度、6度、9度などを追加する考え方が効率的です。

メジャーは1・3・5、マイナーは1・♭3・5、ディミニッシュは1・♭3・♭5、オーギュメントは1・3・♯5という違いを理解すれば、ルートが変わっても半音の位置を数えて構成音を導き出せます。

セブンス系では、7が短7度、M7が長7度、m7がマイナー三和音と短7度の組み合わせである点を区別し、add9、テンションコード、分数コードは三和音部分と追加情報を分けて読むことが大切です。

一覧は迷ったときに答えを確認する道具として使いながら、実際の曲でコードを弾き、メジャーからマイナーへ3度を動かす、セブンスからメジャーセブンスへ7度を動かすなど、一音の変化を耳で比べる練習を続けましょう。

構成音、コードの機能、前後の声部進行を一緒に考えられるようになると、譜面どおりに演奏するだけでなく、押さえやすいフォームへの変更、自然なアレンジ、メロディーに合うコード選び、移調にも柔軟に対応できます。

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